液状化対策の重要性!費用の相場も解説
液状化対策をしっかりと行って地震に備える!費用の相場も把握しよう
日本は地震の多い国です。普段から対策をしておかないと、いざという時に甚大な被害が生じる可能性があります。地震の際は液状化が生じるエリアもあるため、地盤の調査を行って必要に応じて工事することが大切です。
こちらでは、液状化対策の重要性や対策工事の費用相場について解説いたします。
液状化による建物被害
不同沈下と傾斜
液状化による建物被害の主な現象として、不同沈下と傾斜が挙げられます。これらは地盤の支持力が低下することで発生し、建物に深刻な影響を及ぼす可能性があるため、事前の対策が求められます。
不同沈下とは、建物の各部分が均等に沈下せず、場所によって沈下量に差が生じる現象です。これにより、建物にひずみや歪みが生じ、構造的な問題につながるおそれがあります。
一方、傾斜は建物全体が一方向に傾く現象を指します。傾斜が進行すると建物の安定性が損なわれ、最悪の場合は倒壊の危険性も出てきます。
不同沈下と傾斜の程度は、以下のような要因によって変化します。
- 地盤の液状化のしやすさ
- 建物の構造や重量
- 基礎の形式や深さ
- 地震の規模や継続時間
これらの現象が発生すると、建物に様々な問題が生じます。さらに、建物の傾きが大きくなると、日常生活に支障をきたすだけでなく、心理的なストレスの原因にもなります。
このような被害を防ぐためには、事前の地盤調査や適切な液状化対策が重要です。地域の液状化リスクを把握し、必要に応じて地盤改良や基礎構造の強化などの対策を講じることで、不同沈下や傾斜のリスクを大幅に軽減できます。
構造的損傷のリスク
液状化現象が発生すると、建物の基礎や構造に深刻な影響を及ぼす可能性があります。地盤が液状化することで支持力を失い、建物全体が不安定になるためです。
具体的には以下のようなリスクが考えられます。
基礎の沈下や傾斜
地盤が液状化すると建物を支える力が弱まり、基礎が沈み込んだり傾いたりします。これにより建物全体のバランスが崩れるおそれがあります。
柱や梁の変形
基礎の沈下や傾斜に伴い、柱や梁に過度な力がかかり変形する可能性があります。
壁や床のひび割れ
建物全体のゆがみにより、壁や床にひび割れが生じる場合があります。軽微なものから大規模なものまで様々です。
配管の破損
地盤の変形により建物内の配管にズレが生じ、破損する可能性があります。水漏れなどの2次被害にもつながります。
開口部の変形
ドアや窓枠が変形し、開閉不能になるケースもあります。避難経路の確保という点でも問題となります。
これらの構造的損傷は、建物の安全性を著しく低下させるだけでなく、修復に多大なコストがかかる可能性があります。場合によっては建て替えが必要になることもあるため、液状化対策は非常に重要といえるでしょう。
生活への影響
液状化による建物被害は、単に構造的な問題だけでなく、居住者の日常生活に深刻な影響を及ぼします。
例えば、健康面で生じる影響です。傾いた建物に長期間住み続けることで、めまいや吐き気などの健康被害が発生する可能性があります。体が常に傾いた状態に適応しようとするため、平衡感覚が乱れ、身体的な不調をきたすことがあるのです。
さらに、液状化による地盤沈下は、上下水道管の破損をもたらすことがあります。これにより以下のような問題が生じます。
- 水道水の供給停止
- トイレの使用不可
- 入浴や洗濯ができない
- 衛生状態の悪化
加えて、電気やガスの供給も停止する可能性があり、調理や冷暖房の使用が困難になることも考えられます。
また、液状化による被害はこれだけにとどまりません。道路の損傷により、自動車の使用が制限されたり、自転車が埋没したりする可能性があります。これらが生じた場合、通勤や買い物などの日常的な外出が困難になるでしょう。
このように、液状化による被害は建物の構造的な問題だけでなく、居住者の日常生活のあらゆる面に影響を及ぼす可能性があります。そのため、液状化対策は単に建物を守るだけでなく、居住者の生活の質を維持するためにも重要な意味を持つのです。
液状化対策の重要性
事前対策と事後対策の違い
液状化対策には、事前に行う予防的対策と、被害発生後に行う事後対策があります。これらの違いを理解し、適切な対策を選択することが重要です。
事前対策の主な特徴
- 被害を未然に防ぐことができます。
- 建物や敷地の安全性が向上します。
事後対策の主な特徴
- 被害が発生してからの対応となるため、修復に時間がかかります。
- 建物の状態によっては、完全な修復が難しいケースもあります
事前対策を行うことで、地震時の建物被害を最小限に抑えられるだけでなく、被災後の復旧にかかる時間とコストを削減できます。また、事前に対策を施すことで、居住者の安全性と心理的な安心感も高まるでしょう。
一方、事後対策は被害が発生してからの対応となるため、一時的な避難や長期の工事期間が必要になる可能性があります。また、被害の程度によっては、建物の完全な復旧が困難な場合もあるでしょう。
以上のことから、液状化のリスクがある地域では、可能な限り事前対策を検討することをおすすめします。
対策を行うことによる長期的メリット
液状化対策を事前に行うことで、地震発生時の被害を大幅に軽減できるだけでなく、長期的な視点でも様々なメリットがあります。
メリット1
建物の安全性と資産価値が向上します。液状化対策済みの物件は、建物の耐久性が向上するため、長期にわたって安心して住み続けられるのが特徴です。また、地震の被害も軽減されるため、資産価値の低下を軽減できます。
メリット2
補修・修繕コストの削減につながり、液状化による建物の傾きや沈下が防げるため、将来的な補修費用を抑えられます。さらに、水道管やガス管などのライフラインの破損リスクも低減されるため、インフラ関連の修繕費用も抑制できます。
メリット3
災害後の早期復旧も期待できます。液状化対策済みの建物は、被害が軽微で済む可能性が高いため、災害後の生活再建がスムーズに進められます。これは精神的・経済的な負担の軽減にもつながるでしょう。
以上のように、液状化対策には初期投資が必要ですが、長期的に見れば様々なメリットがあります。安全で快適な住環境を維持するためにも、液状化リスクのある地域では事前の対策を真剣に検討することをおすすめします。
液状化対策工事の費用相場
液状化対策工事の費用は、建物の規模や地盤の状況、選択する工法によって大きく変わります。一般的に地盤改良工事にかかる費用は、200万円ほどです。しかし、すでに家が沈下したり傾いていたりした場合に行う修復工事は、1,000万円ほどかかるケースもあります。
液状化対策工事は決して安価ではありませんが、地震による被害を最小限に抑えるための重要な投資です。工事費用と将来的なリスクを比較検討し、専門家のアドバイスを受けながら、最適な対策を選択することをおすすめします。
液状化対策にかかる費用-対策方法別費用相場
液状化対策の費用は、建物の大きさ、地盤の状況、使用する工法などによって大きく異なります。ここでは、一般的な液状化対策の費用相場を工法別にご紹介します。
薬液注入工法:400~500万円程度
地盤に薬液を注入して固める工法です。狭小地・小規模な住宅に適していて、薬剤の種類によって費用を比較的コントロールしやすいのが特徴です。
表層改良工法:100~500万円程度※60坪程度の場合
地盤改良が必要な範囲が比較的浅い部分にあるときに用いられる方法です。
深層混合処理工法:350~500万円程度※60坪の場合
地中に柱状の穴を掘り、土とセメントを混ぜて強化する工法です。広範囲な地盤改良に適しています。
鋼管杭工法:100~200万円程度
杭を地中に打ち込んで地盤を強化する工法です。杭は鋼製のものを使います。
上記はあくまで一般的な費用相場であり、実際の費用は、工事の規模や地域によって大きく変動します。費用だけでなく、工期や工事中の騒音など、様々な要素を考慮して工法を選びましょう。
液状化対策を行えば地震の被害を軽減できる
地震が発生し、地盤が液状化してしまうと、建物や生活に深刻な被害が出る可能性があります。事前に液状化対策をしておけば、地震が起きたとしても被害を最小限に抑えられるでしょう。
液状化対策をお考えでしたら、株式会社太心工業にご相談ください。調査はもちろん、対策工事のご提案が可能です。お客様のご要望や調査の結果を基に、費用のお見積もりを行います。お見積もりの内容に不明点がありましたら、気兼ねなくご質問ください。
液状化対策の費用に関するご相談は株式会社太心工業まで
社名 | 株式会社太心工業 |
事業内容 | ・地盤補強工事 ・沈下修正工事 ー耐圧板工事 ーアンダーピニング工事 ー樹脂注入との併用工事 ーサイドピニング工事 ー空洞充填工事(セメント・ミルク注入) ー地盤補強工事 ・造成工事 ・一般土木工事 |
所在地 | 【本社】 〒815-0037 福岡県福岡市南区玉川町16-13 レイクス高宮103号 【熊本支店】 〒860-0826 熊本県熊本市南区平田1丁目14-19 |
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設立年月日 | 2021年5月25日 |
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