家の傾き・地盤沈下の原因と工法

家は傾きや地盤沈下が起きる場合がある!原因と修正する際に用いる工法を解説

家は時に傾きや地盤沈下が生じることがあります。なぜそのような現象が起きてしまうのでしょうか。

こちらでは、家の傾き・地盤沈下の原因について解説します。傾き・地盤沈下した家を修正する工法についてもお伝えいたしますので、ぜひともご覧ください。

家の傾きと地盤沈下の原因

家の傾きと地盤沈下の原因

地盤の性質

家の傾きや地盤沈下の原因を考える上で、地盤の性質を理解することは重要です。地盤は場所によって大きく異なり、その特性が建物の安定性に直接影響を与えます。

まず、地盤の種類には主に以下のようなものがあります。

  • 岩盤:長い時をかけて生成された岩石の集合体です。火成岩、堆積岩、変成岩などで形成されています。
  • 洪積層:礫層・砂層やローム層によって形成された岩盤です。
  • 沖積層:土砂が堆積して形成された新しめの地層です。
  • 人工地盤:埋め立て・盛土によって人工的に作られた地盤です。

地域によって、これらの地盤の分布は異なっています。それぞれの地盤ごとに特徴は違っており、中には軟弱な地盤も存在します。軟弱地盤の上に建物が建つと家の重みによって徐々に沈み、それが家の傾きを招くことも珍しくありません。

地盤の性質は、家の傾きや地盤沈下のリスクに密接な関係があります。家の傾きや地盤沈下のリスクを正確に評価するためには、これらの要因を総合的に考慮する必要があるでしょう。建築前の地盤調査や、定期的な地盤の状態確認が重要です。

建築時の問題

家の傾きや地盤沈下の原因として、建築時の問題が挙げられます。これは、施工段階での不適切な対応や判断ミスが後々大きな影響を及ぼす可能性があるためです。

主な建築時の問題には以下のようなものがあります。

地盤調査の不足

建築前の地盤調査が不十分だと、地盤の特性を正確に把握できず、適切な基礎工事が行えません。例えば、軟弱地盤や埋立地などの特殊な地盤条件を見逃してしまう可能性があります。

不適切な基礎設計

地盤条件に合わない基礎設計を行うと、建物の重量を支えきれず、沈下や傾きの原因となります。

施工ミス

基礎工事や地盤改良の際の施工ミスも、家の傾きや沈下につながります。例えば、以下のような施工ミスが考えられます。

  • コンクリートの配合が不適切
  • 鉄筋の配置や量が設計と異なる
  • 地盤改良の深さや範囲が不足している
排水設計の不備

雨水や生活排水の処理が適切に行われないと、地盤が水を含んで軟弱化し、沈下の原因となることがあります。特に、建物周辺の排水勾配が不十分だったり、雨どいの設置位置が不適切だったりすると問題が生じやすいです。

経年劣化や外的要因

家の傾きや地盤沈下は、時間の経過とともに進行する場合があります。経年劣化による要因としては、以下のようなものが挙げられるでしょう。

  • 基礎や土台の劣化
  • 地盤の圧密沈下
  • 地下水位の変動

基礎や土台は、長年の使用により徐々に強度が低下します。

また、地盤の圧密沈下は、軟弱地盤上に建てられた家屋でよく見られる現象です。建物の重みによって地盤が徐々に圧縮され、数年から数十年かけてゆっくりと沈下します。

地下水位の変動も無視できない要因です。周辺での大規模な工事や長期的な気候変動によって地下水位が変化すると、地盤の支持力に影響を与え、家の傾きを引き起こす可能性があります。

外的要因としては、以下のような突発的な出来事が家の傾きや沈下を引き起こすことが考えられるでしょう。

  • 地震や豪雨などの自然災害
  • 近隣での大規模工事
  • 道路工事や地下鉄工事

特に地震は地盤の液状化現象を引き起こし、一気に家屋を傾かせてしまうことがあります。また、豪雨による土砂崩れや地盤の緩みも、家の安定性を脅かす要因となるでしょう。

近隣での大規模工事や、道路・地下鉄工事などによる振動も、長期間続くと家屋に悪影響を及ぼす可能性があります。地盤の振動や掘削による地下水脈の変化が、徐々に家の傾きを引き起こすことがあるのです。

これらの経年劣化や外的要因による家の傾きや地盤沈下は、早期発見と適切な対策が重要です。定期的な点検と専門家による診断を行うことで、大きな問題に発展する前に対処できます。

家の傾きが起きる理由-家の工法別原因

家の建て方、つまり工法によって、家が傾きやすい原因は異なります。各工法で考えられる、家が傾きやすい理由をご紹介します。

木造軸組工法:木材の収縮や腐朽、基礎の強度不足など

特に、古くからある家では、木材の経年劣化による傾きが見られることがあります。

軽量鉄骨造:基礎の強度不足や、地震などの外力による変形など

軽量鉄骨は木造に比べて剛性が高いですが、経年劣化によるボルトの緩みなどが原因で傾くことがあります。

鉄筋コンクリート(RC)造:基礎の強度不足や、地震などの外力による変形など

RC造は非常に丈夫な構造ですが、設計や施工のミス、または経年劣化による鉄筋の腐食などが原因で傾くことがあります。

家の傾きの原因は、建物の構造や経年劣化、そして自然災害など、様々な要因が考えられます。ご自宅がどの工法で建てられているかによって、傾きの原因も変わってくるので、専門家にご相談の際は家の工法についてもお伝えいただけるとスムーズです。

主な沈下修正工法

主な沈下修正工法

耐圧板工法の特徴

耐圧板工法は、家の傾きを修正する効果的な方法の一つです。基礎下を掘削した後、鉄板を土の上に置きます。その鉄板の上に油圧ジャッキを取り付け、家の傾きを戻すのがこの工法の特徴です。

耐圧板工法のメリットとしては、以下のようなものが挙げられます。

  • コストパフォーマンスに優れている
  • 省スペースで作業できる
  • 優れた施工精度を誇る

ただし、建物や地盤の状況によっては適さない場合もあるため、専門家による事前調査と適切な工法選択が重要です。また、施工後も定期的な点検を行い、効果を確認する必要があるでしょう。

アンダーピニング工法の特徴

アンダーピニング工法は、家の傾きや沈下を修正する代表的な工法の一つです。この工法は杭を新たに打ち込み、沈下を修正します。

アンダーピニング工法のメリットは以下のとおりです。

  • 建物を使用しながら工事が可能
  • 建物全体の沈下を均一に修正できる
  • 長期的な安定性が高い
  • 様々な地盤条件に対応可能

この工法は、建物の価値を損なわずに構造的な問題を解決できる点が評価されています。大規模建造物の沈下修正工事にも利用できるため、住宅はもちろん公共の建築物の工事法としてもよく採用されているのが特徴です。

ただし、危険度・難易度共に高い工法のため、どうしても費用が高額になってしまいます。予算次第では、他の工法を選択するのも視野に入れるとよいでしょう。

サイドピニング工法の特徴

サイドピニング工法(別名:ヘリカルピア工法)は、建物の傾きを修正し、沈下を防止する効果的な方法です。この工法は、へリカルピア杭を用いて支持地盤まで回転圧入させることで、沈下を防ぎます。主に規模の小さな構造物に用いられる工法です。

サイドピニング工法のメリットとしては、以下のようなものが挙げられます。

  • 施工の柔軟性
  • 再沈下の可能性が低い
  • 繰り返し修正が可能
  • 小規模構造物に適した工法

サイドピニング工法は、狭い場所での施工や進行中の沈下にも対応できる点が大きな利点となっています。また、繰り返し修正が可能なため、長期的な地盤の変化にも柔軟に対応できます。

このように、サイドピニング工法は建物の安定性を高め、居住者の安全と快適性を確保するための有効な選択肢の一つとなっています。

家の傾き・地盤沈下を修正する際は信頼できる業者に依頼しよう

家の傾きや地盤沈下の修正工事を依頼する際、信頼できる業者を選ぶことが重要です。信頼できる業者の特徴としては、以下が挙げられます。

実績・経験が方法

実績や経験が豊富であることも重要な特徴です。多くの施工実績があり、様々な状況に対応できる経験を持っていることが望ましいでしょう。

複数の工法に対応

複数の工法に対応できることも大切です。建物や地盤の状況は千差万別ですので、状況に応じて最適な工法を提案できる業者が信頼できます。

アフターフォローの充実

アフターフォロー体制が整っていることも重要です。工事後の保証期間や、定期的な点検サービスなどが充実している業者は安心できるでしょう。

見積もりが明確

見積もりや説明が丁寧で分かりやすいことも信頼の指標となります。専門用語を多用せず、素人にも理解しやすい説明ができる業者は好ましいです。

修正工事を依頼するなら株式会社太心工業

家の傾きと地盤沈下は、様々なことが原因となって生じます。快適な環境を維持するためには、迅速に修正工事を行う必要があるでしょう。

修正する際は、「耐圧板工法」「アンダーピニング工法」「サイドピニング工法」などの工法を用います。複数の工法に対応している業者であれば、それぞれの状況に応じて提案ができるので安心できるでしょう。

家の傾きと地盤沈下が疑われる時は、株式会社太心工業にご相談ください。株式会社太心工業は、「耐圧板工法」「アンダーピニング工法」「サイドピニング工法」などの工法に対応したプロ集団です。お客様のご自宅をお調べし、適した工法をご提案いたします。

複数の工法に対応!家の傾きのご相談は株式会社太心工業

社名 株式会社太心工業
事業内容 ・地盤補強工事
・沈下修正工事
 ー耐圧板工事
 ーアンダーピニング工事
 ー樹脂注入との併用工事
 ーサイドピニング工事
 ー空洞充填工事(セメント・ミルク注入)
 ー地盤補強工事
・造成工事
・一般土木工事
所在地 【本社】
〒815-0037 福岡県福岡市南区玉川町16-13 レイクス高宮103号
【熊本支店】
〒860-0826 熊本県熊本市南区平田1丁目14-19
TEL 090-5723-5188
設立年月日 2021年5月25日
URL https://www.taishinn.com/